2015年8月17日月曜日

警察署長ブルーノ・シリーズは面白い

暇を持て余し、毎日、本ばかり読んでいる。少々乱読気味だ。読んでいる本の殆どは、推理、サスペンス、戦記物、こんなのばっかり読んでいる。当たり外れはあるものの、最近読んだ中では、フランス南西部ペリゴール地方のサンドニの警察署長を主人公にした警察署長ブルーノのシリーズが非常に面白かった。著者は英国の元ガーディアン紙のジャーナリスト、この地方にコテージを持ち、夏の間過ごしている。東西冷戦に関する歴史書、ベリゴール地方に関する本等を出版しており、その知識が随所に本の中で活かされている。
緋色の十字章
アルジェリア人の老人が、腹部を裂かれ、胸に鉤十字を刻まれ惨殺される事件が勃発し、村の警察署長(たった1人の警官)ブルーノが殺人事件の捜査に挑む。本書はドイツに占領されたフランス時代の暗い歴史が絡むが、暗いイメージがなく、豊かな自然の中で暮す主人公の日常や村の人々との交流、特に料理のシーンが繊細に描かれ、思わず自分でも作って食べたいと思ってしまう程である。どちらかと云うと、コージー(cozy 居心地の良い)ミステリー的のジャンルに含まれる。
薔薇色の死
今回はワインにまつわる事件。発端は遺伝子組み換え作物の試験場の放火、ブルーノはエコロジストを疑うが、聞き込みを進めて行くうちに渦中の青年の死体がワイン樽の中で見つかる。このシリーズは事件を追うだけでなく村人との交流や美食の国フランスならではの料理、思わず喉ゴックンとなりそう。牧歌的な村の日常を描くだかでなく、社会問題へも鋭くメスを入れており、環境問題と経済のバランスを取る難しさ等、考えさせる。
黒いダイアモンド
本のタイトルから、フランスの3大珍味であるトリュフにまつわる事件かなと直ぐわかる。トリュフ市に粗悪な中国産が紛れ込み、そこから事件が殺人事件や中国、ヴェトナムの犯罪組織の抗争へと発展する。

ペリゴール地方は、「フランスで最も美しい街」に選ばれており、風光明媚な地方として知られている。以前から行きたい所と調べてはいるが、交通が不便であり2の足を踏んでいる。がいつかは訪れたいなあ…。
P.S サンドニは実在しない村です。

0 件のコメント:

コメントを投稿