2019年12月13日金曜日

「クルスク独ソ大戦車戦」読了

東部戦線 クルスク戦の戦場
モスクワ南方500Kmの都市クルスク、この地で1943年7-8月にかけて独ソ史上最大の戦車戦が勃発。両軍6,000両の戦車が激突、戦史に残る歴史上最大の戦車戦として知られている。パウロカレロの「焦土作戦」で知ってはいたが、もっと詳しい戦史を知りたく本書を手に取った。
クルスク周辺地域にソ連の(拳骨のような)突出部が生じていた。ドイツ軍は、この尻尾の部分を北と南から攻め込み包囲殲滅戦を計画。1943年5月に反攻計画が実施されるはずが、ずるずる延びて決行は7月4日。その間にソ連軍は何重にも作られた防御陣地を造り守備体制を整えている。さらに、ドイツ上層部に浸透した「ルシーのスパイ網」で事前に情報が筒抜け状態だったと云う。そういう状況下、北側から第9軍、南から南方軍集団が機動戦車軍を前方に押し出し攻撃を開始。案の定、何重もの縦深防衛陣地、予備軍の投入に遮られ攻撃は停滞、頓挫する。それでも南方では一時は戦線を突破する勢いであったと云う。ドイツ装甲軍団の底力か。両軍の犠牲者は相当数に上った、戦争の悲劇です。
戦記物は面白くよく読んでいるが、都市の名前、場所がわからないのが難点。都市の名前が出るたびに、添付の地図で確認し読み進む始末。

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