吃音症の現エリザベス女王の父のジョージ6世(愛称バーティ、ヨーク公)が、平民である言語セラピストや家族に支えながら吃音症を克服するまでの実話を描いた心温まる映画である。去年、ANA機内ビデオでググっと引き込まれた映画であったが、最後の良い所(吃りを克服し、国民にスピーチするシーン)で機内放送が打ち切り、非常に欲求不満が残る終わり方であった。最近、DVDを購入、早速視たがやっぱり面白く、最後までずっと見入るように視てしまった。
大英帝国博覧会で父ジョージ5世の代わりにスピーチをするが、吃音症のため大失敗、国民は居たたまれず顔をそむける(このシーン、人前で話すのが苦手の小生、実を摘まされる感じがした)。何とか吃りを直すために、ビー玉を口に含んだりと涙ぐましい努力をしたが、どれもうまくいかない。そんなある日、言語セラピストのライオネル・ローグに治療を依頼する。型破りな方法で当初は反発するが、次第に信頼を寄せて行く。
やがて父王の崩御、兄のエドワード8世が即位するが、この王が熟女好きで離婚歴のある女性との恋に生きるため退位(何かチャールズ皇太子に似ている、血筋は争えないのかな....)、バーティがジョーズ6世として即位する。
折から、ドイツがポーランドを侵略、国民を鼓舞する最も重要なスピーチに挑むことになった。果たして、ジョージ6世は吃りなく、国民に明確なメッセージを伝える事ができるのか....
この映画、ハリーポッタの俳優人が大勢出ているのも楽しみの1つ、父王のジョージ5世はダンブリドア校長、妃役は魔女(悪役)、チャップリンはワームテール役、さらにパイレーツ・オブ・カビリアンのバルボッサ船長とおなじみの顔ぶれが揃った。
主役のコリンフォースは実に良い、この映画でアカデミー賞を取ったのも頷ける。いやー、イギリス映画は実に良い、特にブリティッシュ英語は聞いていて、耳に心地良さを感じる。こういう人間ドラマに最適なアクセントである(それに較べ、アメリカン英語の猥雑さは聞いていて鼻に付く、アクション物は良いが人間ドラマ向きの言語ではない)。
台本があり、それを読むだけのスピーチがそれ程重要かとちょっと疑問があったのだが、20世紀初頭は、ラジオやテレビの発明により、英国ではスピーチは王室の最も重要な仕事であったそうな。ましてや、ヒットラーが台頭し、イギリスとの戦争が勃発する時期、英国国民を奮い立たせ、心を1つにし、戦争と云う難局に立ち向かうのに英国王のスピーチはとてつもなく重要な仕事なのである。
おはよう。面白かったです。レンタルビデオで観ました。久しぶりに最後まで観た映画でした。
返信削除観ましたか、イギリス映画は良いですね、
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